Music Review L

[Led Zrppelin]BBC SessionsBBC SESSIONS
LED ZEPPELIN
★★★★

’69~71年の間に、イギリスはBBC(スタジオ内?)にて収録されたライブ集。
「ZEPも聞かずにロックを語るな!」等と言い出し始めたら、それは老化の始まりかもしれない。しかし「ZEPを聞くとロックってのが、もっと面白く感じられるようになる」ってのはOKだろう。そう、ZEPには時代を超えて面白いところがある。
まずなにより、彼らは音楽に対して貪欲だった。興味を惹いたものは躊躇する事無く吸収し、自分たちの楽曲に取り入れた。その雑食性は、楽曲に多様性を与えると共に、バンドの表層的な姿をドラスティックに変えていく要因にもなった。つまり、アルバム毎に受ける印象が異なるのだ。
ここで私的なZEPとの関わりを少し。
僕が初めて購入したZEPのアルバムは5枚目の「聖なる館」だった。ヒプノシスの幻想的なジャケットに惹かれて選んだ。聞いてみた当時の感想は「面白くない」。なにせ、中学に入ったばかりの小僧のこと。アイアンメイデンのようなハードな音楽が好みだったガキにとって、それはあまりにおとなしすぎた。だから、「ZEPはつまらない」と、いまとしては恥じ入るばかりの評価を下してしまうという馬鹿をした。結果、その後数年はZEPに近づく事はなかった。
で、ご多分に漏れず、「天国への階段」という強烈な曲で再度のイニシエーションを受けることになった。あの曲は強力だ。ギターの旋律も良いが、メロトロンから出されるフルートが良い。メロトロンだけに単純な旋律だが、あの音色とあいまって魅了された。いまでこそ聴き飽きてしまったが、一時は毎日1回は聴いていたものだ。
その後、アルバムを買い漁るのだが、結果的に最も気にいっているアルバムは「聖なる館」ということになる。最初の評価とは180度異なる結果に、我がことながら驚いた。いや、「ノー・クウォーター」最高です。

さて肝心な「BBC SESSIONS」の話。収録時期は’69年から、4枚目の通称「シンボルズ」の発売八ヶ月前まで。だから、曲のほとんどは1stから3rdで、4枚目からは「BLACK DOG」「天国への階段」「GOING TO CALIFORNIA」の3曲。
さて1枚目。1st、2ndが中心でブルースベースの曲が大半(当時としては革新的なもののだけれど)。ZEP初心者や入門者には、かなり辛い。冗長なギターソロは、若い世代のロックファンにとって拷問に近いかもしれない。
次は2枚目。「移民の歌」で始まり、矢継ぎ早に「ハートブレイカー」。「SINCE I'VE BEEN LOVING YOU」にて官能的な旋律をたっぷりと聞かせ、当時としては未発表の「BLACK DOG」(アレンジがちょっと違う)、アリス・イン・チェインズ辺りも通じる「DAZED AND CONFUSED」で煽る。さてお待ちかねの曲「天国への階段」。私も一時期、麻薬のように何度も繰り返し聞いた歴史的名曲です(さすがに今は飽きた(^^;)うーんたまらん。と、以後曲は続きますが長くなるのでここまで。

全体的な評価として見ると、入門者用としては辛いが、一通りZEPのアルバムを聞いた人には、必須アイテムといったところかな。音質は巷のブートより良いのだが、最高と言えるものでも無い。ライブ・パフォーマンスもベストとまでは言えない。
ZEP未経験者や入門者は、まず全アルバムか、ボックスセットを聞いてみると良い。その次という段階に入ったら、このアルバムを手にとりましょう。

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[Levellers]Mouth To MouthMOUTH TO MOUTH
LEVELLERS
★★★☆

レヴェラーズ通算6枚目のフルレンス。

前作でも見られた変化が、今回では更に顕著になった。それは、疾走感が薄れたと言うことである。原因はおそらく、放浪を続けながら生活&バンド活動を行っていた彼らが、拠点ともなる(自分たちの)スタジオを持ったことだろう。(長年の放浪の末、目指す土地カナンが見つかったというところでしょうか?)
しかし、それが悪い方向でバンドに影響を与えているかというと、微妙なところ。地に充分と根をおろしたかのように、丹誠込めて丁寧に作り込んだ印象を受ける今作での楽曲も悪くない。楽曲面での角が取れたぶん、一般のトラッド・ファンやカントリーのファンにもアピールするかもしれない。
作風は変化したが、様々な問題を提起する歌詞は相変わらず。その面からのファンも、がっかりすることはないでしょう。

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[Levellers]Zeitgeistzeitgeist
LEVELLERS
★★★

今やアイルランドを代表するバンドへと育ったレベラーズ4枚目のフルレンスアルバム。
イギリスではトップ・バンドなのに、日本での認知度は低い。おそらく、トラベラーのようなネオ・ヒッピーの生き方や政治的発言に、(日本人が)共感を抱きにくい(というか解らない)のが原因でしょう。あと、おしゃれとは縁が無いファッション性も大きいかも。
で、今作は前作までの疾走感が少し薄らいでしまったような気がします。そのへんで今回は地味に感じる。疾走するトラッドとしてお気に入りだったのだけれど、今作はヘヴィーローテーションから外しました。初めて聞く人にはお勧め出来ないってことは確実。今作以前の3枚から聴き始めましょう。

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[Lisa Gerrard]The Mirror PoolTHE MIRROR POOL
LISA GERRARD
★★

DEAD CAN DANCE のリサ嬢が万を期して出す、初のソロアルバム。

DCDは大好きなバンド(ユニットかな)なんだが、ブレンダン(男)のヴォーカルは聴き込んでも好きになれなかった。全てのヴォーカルナンバーは、リサに歌わせてくれと、彼等を聴くたびに思っていた。今作は彼女のソロアルバムだけに、全ての曲をリサが歌う。長年想い描いた夢がかなったということで、私には待望の作品。

が、あまりにもファンの要求に素直というか、楽曲から受ける印象は直球勝負。フックが感じられず、ちょっと物足りなさを感じる。クラッシクの有名な声楽曲などは、オリジナルを知っているだけに評価が厳しくなる。その歌いまわしは時にくどく、ともすると下品に聞こえてくる。あまり溜めたように歌うのはどうか?と思う。
期待していただけに、その評価は厳しくなる。今作は、期待の50%程度しか満たしてくれなかった。コレクター以外は、買わなくていいでしょう。

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[Luke Vibert]Big soupBIG SOUP
LUKE VIBERT
★★★★

ワゴン・クライスト、PLUGと、複数の名前と、その数だけの音楽性を使い分けるルーク・ヴァイヴァート。この作品は、本人名義で制作された、初のフルレンス・アルバム。

広範囲な知識を持った人が書く小説は面白い。それは音楽の世界でも同じことで、あらゆるジャンルに精通した人物が曲を作ると、面白い物が出来る。もちろん、センスが在るのは絶対条件だ。そして、このルーク・ヴァイヴァートって奴が、これに当てはまる一人。そして特に、音に関してはかなり先鋭的な感性を持っている。この感性により想像された音の粒は、絶妙な位置に配置され、なんとも玄妙な音響空間を構成している。
PLUGよりは聞き易いため、テクノ、ドラムン・ベースファンのみならず、広くお奨めします。

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