Music Review K

[Kate Price]Deep Hearts's CoreDEEP HEARTS’S CORE
KATE PRICE
★★

ケルトの血をひくアメリカ人、ケイト・プライス6枚目のアルバム。

どうも私は聞いていてあまり好ましい印象を受けませんでした。ケルトの血がアメリカで変な化学作用を生んでしまったのか??ちょっと、商業主義に走り過ぎている感じ。

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[KiLA]luna parkluna park
KiLA
★★★★☆

アイルランドのトラッドバンド、KiLAが2003年にリリースした6枚目のフルレンスアルバム。

ケルティックなサウンドのバンドは結構好きなのですが、スウェーデンやスペインのラディカルトラッドを中心に聴いていたため、これまで本場アイルランドはほとんど手を付けていなかったりします。今回はこの夏(2004年)に開催されるトラッド系バンドを集めたイベント「ジプシー・サマー」の紹介記事を新聞にて読み、出演するこのバンドを知りました。その記事ではこのバンドのサウンドはトラッドにプログレやトランス、サイケなど色々な要素を盛り込んているとあり、俄然興味を持ってCDを購入したという次第。

疾走感溢れる1曲目から、このバンドの虜になってしまいました。生楽器が中心なそのサウンドは複雑でハードな展開の曲でも、とても優しく耳に馴染みます。ヴォーカルのローナン・オ・スノディはゲール語で歌うのですが、これが中々味のある声。女性ヴォーカルのように耳に心地よいという訳ではありませんが、野趣的な感じがしてこれはこれで面白い。曲のバラエティーもアグレッシブな物からメランコリックな物、ダンサンブルな物など多様。捨て曲無しでどの曲も楽しめる名盤と言えます。誰にでも勧められるようなアルバムです。

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[KING CRIMSON]the construction of lightthe construKction of light
KING CRIMSON
★★★★

全作である「THRAK」より五年。プロジェクト1,2,3,4と、バンドを複数に分割し、これまでのデータの再点検、新しい技術の導入と融和をクリムゾン。そして、この過程において、ブラッフォードは方向性に疑問を感じ脱退を決意し、パット・マステロットはそのプレイの素晴らしさにより、存在感を増していった。

今回のクリムゾンに参加したメンバーはフリップを筆頭に、愛弟子トレイ・ガン、パット・マステロット、エイドリアン・ブリューの4人となる。ブラッフォードは先に書いたように脱退し、トレイ・ガンはピーター・ガブリエルのアルバム制作、およびツアーの為に欠場となっている。

アルバムはこれまでのクリムゾンとはカラーの大分異なる「ProzaKc Blues」により始まる。マッチョなヴォーカルや、メタリックなブルース調のソロを聴かせるフリップなど、これまでクリムゾンでは試みられることがなかったタイプの楽曲だ。
次いで2,3はタイトルに関されている表題曲「the construKction of light」。この曲は80年代クリムゾンの延長線上にあり、ヴォーカルをとるブリューの歌唱法まで、80年代のそれだ。特筆するほどの楽曲ではない。
4曲目はヴォーカルナンバーである「into the Flying Pan」。メタリックなナンバーであるが、斬新さを感じるほどでもない。
5曲目の「FraKctured」より、新生クリムゾンの新たな姿がかいま見えてくる。だが、まだエンジンの調整中を思わせる。が、フリップのギタープレイは賞賛に値する。細かいフレーズを延々と弾く姿勢には、相変わらず頭が下がる。
6曲目は「The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum」。ヴォーカルナンバーとなる。バックの演奏に対抗しようと、派手なイコライジング処理で声を歪ませる部ユーであるが、いまいちかみ合っていない。彼の声は歪ませても軽くきこえてしまう。重金属クリムゾンに似つかわしいかどうか…。
7,8,9はこのアルバムの最大の聞き所である「Lark's Tongues in Aspic IV(太陽と戦慄)」となる。またかと思うことなかれ。過去の「太陽と戦慄」を継承し、新たなる要素を導入し、ブースト(増幅)したような、強烈な楽曲だ。この曲により、アルバムに一本芯が通っている。
10曲目は太陽と戦慄から流れるように続くアルバム最終曲「Coda:I Have a Dream」。ヴォーカルナンバーで、歌詞は死を連想させる言葉によって綴られている。
11曲目にはボーナストラックとして、プロジェクトX名義による「Heaven And Earth」が納められている。クリムゾンのナンバーとしてはカラーが違うということで、正式にアルバムに収録されなかった。他にもこのような楽曲があるということ。そのような楽曲を集めて、プロジェクトX名義でアルバムリリースする予定とか。

リズム隊から2名がかけたことは、バンドに対してそれほどの損失ではなかったようだ。パット・マステロッロの操るV-Drumなる最新のMidi機器を応用したドラムセットによって二人の穴は埋められており、それどころか、クリムゾンの中心的な役割として重要な役割を担っている。前作の「Thrak」からは考えつかない事態だ。また、ブリューの存在感が、以前に比べて薄くなっている。後進メンバー二人の大躍進もさることながら、今の音についていき辛くなっているようだ。高レベルの演奏技術が要求されるクリムゾンでは、日々の精進が欠かせない。常にレベルアップに励まないと、後れをとることになってしまうのだ。クリムゾンとは、恐ろしいバンドである。

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[KING CRIMSON]EPITAPHEPITAPH
KING CRIMSON
思い入れが深すぎて評価不可能(笑)

第1期キングクリムゾンの貴重なライブ集。
(自分を含めて)マニアにとっては、何がなんでも手元に置きたい逸品。
収録曲は以下の通り。

<DISK-1>

  1. 21st. Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)

    収録されたのは1969年5月6日、メイダ・ヴェイル・スタジオにて。同年5月11日、BBCラジオの「トップ・ギア」という番組にて初公開される。オリジナル・マスターは紛失しており、これはイタリア盤ブートレッグから復元された。
  2. In The Court of the Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)

    1曲目と同じ録音。但し、こちらはマスターが現存していた。

  3. Get Thy Bearings(ゲット・ゼイ・ベアリングス)

    1969年8月19日、メイダ・ヴェイル・スタジオにて収録。同年9月7日、「トップ・ギア」にて初公開。マスターが紛失されていたため、同番組を収録していたファンのテープから復元。なお、同テープは混信によりノイズが多く、さらに他局の番組の会話まで混じっていたとのこと。

  4. Eptaph(エピタフ-墓碑銘-)

    3曲目と同じ録音。こちらはマスターが現存。

  5. A Man,A City(ア・マン・ア・シティ)
  6. Epitaph(エピタフ-墓碑銘-)
  7. 21st. Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)

    1969年11月21日、ニューヨークのフィルモア・イーストでのライブ録音。マスターは行方知れずで、ドラムのマイケル・ジャイルズが持っていたコピーを元に復元。

  8. Mantra(マントラ)
  9. Travel Weary Capricon(トラヴェル・ウィアリー・カプリコーン)
  10. Mars

    8曲目は5、6、7曲と同様のニューヨークのフィルモア・イーストでの録音で、9曲目からは、1969年12月14日、サンフランシスコのフィルモア・ウエストでのライブ録音。なんでも、ニューヨークで録音したテープは8曲目から9曲目のインプロにいたる過程で途切れており、偶然サンフランシスコでの録音が途切れたところから始まっていたので、編集で繋げたとのこと。
<DISK-2>

以下は全て1969年12月16日、サンフランシスコはフィルモア・ウエストで行われた第1期キング・クリムゾンのラストライブの模様。

  1. In The Court of The Crimson King(クリムゾンキングの宮殿)
  2. Drop In(ドロップ・イン)
    クリムゾン4枚目のアルバム「Island」収録の、「The Letters」の元になった曲。
  3. A Man,A City(ア・マン・ア・シティ)
  4. Epitaph(エピタフ-墓碑銘-)
  5. 21st. Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)
  6. Mars(マーズ)

<感想>

フリップ
「デイヴィッド・・・、私と一緒に歴史を作らないか」
デイヴィッド
「しかし、あれは不完全では?」
フリップ
「足りない物は継ぎ足せば良い。体裁さえ整っていれば、人はあまり気にしないものだよ。そう、それは歴史が証明しているじゃないか?」

かくして、フリップのクリムゾン至上主義者に対する補完計画は新たな局面を迎えた。新たなテクノロジーは、過去の修復という次元を超え、過去の製造すら可能とせしめる。いずれは、全く架空の、そしてベストなライブ演奏を、高品質な音で聞く事が出来るようになるだろう・・・・。

と、冗談はさておき。クリムゾン・ファンならば一度は夢見たことが有るであろう、第1期クリムゾンの、しかもオフィシャルなライブ・アルバムの登場である。
まずは、「でかしたぞデイヴィッド君」と、褒め称えてあげましょう。ラジオ番組の、しかも他の番組と混線された状態で録音されているテープや、出自定かならぬブートレッグ音源を、ここまで聞ける形に仕上げてくれたのですから。並並みならぬ、苦労があったと思います。いやー、仕事とはいえ、よくやりますなぁ。
しかし、こうも改造された音を、オリジナルな物として受け入れるには少々抵抗を感じなくもないですなぁ。まあ、何でもありな世の中ですから「すべてよし」と受け入れますが。

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[KING CRIMSON]The NightwatchThe Nightwatch 夜を支配した人々
King Crimson
★★★★☆

1973年11月23日、オランダはアムステルダムにて行われたキング・クリムゾンのライブ演奏を、ほぼ完全に収録したライブ盤。
ファンの間では、伝説の公演として名高いアムステルダム公演。当日収録した数曲が、(オーバーダビングを加えてはいるが)6枚目のアルバム「STARLESS AND BIBLE BLACK」に収録されている。また、僕を含めたファン達の多くは、後に種明かしされるまでスタジオレコーディングだと信じ切っていた。(これで更に、この公演が伝説化されていくことになった)

伝説の公演とはいえ、様々なブート盤にてよってそれに触れることが出来たので、真性のファンにとっては、それほど耳新しいものでは無い。しかし、今回はオフィシャル盤であり、復元を担当しているのは先に発売された「EPITAPH」で見事な技を見せてくれたデヴィッド・"ALCHEMIST"・シングルトンである。これは期待せずにはおけないではないか。

人は時として、自分の想像以上の力を発揮することがある。それは、ユング派の喜びそうな超意識あたりとコネクトしているような、何かに突き動かされるような衝動、などを伴ったりことが多い(何かを創作している人ならば、何度か体験したことがあるのでは無いだろうか?大半は、それを上手く受け取ることが出来ず、作品へと昇華出来ないのだけれど)。そしてこの公演が行われた夜、この現象の渦中に、バンドは置かれていたのでは無いだろうか(*1)?そう思えるほどに、この夜の演奏は素晴らしい。

フリップの爪弾くギターの旋律は、隅々まで神経が通っているかのように冴えているし、ウェットンのベースはいつも以上にラウドで、彼のヴォーカルにはダンディズムとリリシズムが同居している。ブラッドフォードのドラムはいつものように的確で、その無駄の無いプレイは鋭角的だ。そして、クロスのヴァイオリンとメロトロンは、彼方へと旅立ってしまいそうな楽曲を現世に繋ぎ止めるべく、心の琴線に触れる美しいメロディーを奏でている。

このアルバムは、クリムゾン教徒にとっては至福の時を味あわせてくれる教典である!と言っておきましょう。何に変えてでも入手しませう。

(*1)
これは、当日、同ステージではクラッシックの公演が行われており、バンドの演奏は深夜遅くから開始され、メンバーはすでに疲れ切っていたというデヴィッド・クロスの証言から、裏付けが出来る(疲れている時にコネクトしやすいと言う。エンドルフィンにでも関連するのだろうか?)

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