Movie Review ヤ

「奴らに深き眠りを」 ’97米
原題 HOODLUM
監督 ビル・デューク
脚本 クリス・ブランカード
音楽 エルマー・バーンスタイン
出演 ローレンス・フィッシュバーン、ティム・ロス、アンディ・ガルシア、バネッサ・ウィリアムズ
評価 ★★★

<内容>
1930年代のニューヨークはハーレム、ナンバーズ賭博のシマを巡り、クイーンとダッチ・シュルツが争っていた。しかし、穏健派のクイーンは流血を恐れ、ダッチ等に手が出せないでいる。そんなところに、5年の刑期を終えたバンピー・ジョンソンが出所してくるのだった・・・。

<感想>
ダッチ・シュルツ(ティム・ロス)にラッキー・ルチアーノ(アンディ・ガルシア)とギャング映画にはお馴染みの連中。目新しいところは、黒人のバンビー・ジョンソン(ローレンス・フィッシュバーン)を主役に持ってきたと言うところでしょうか。個々の役者(特にティム・ロス)の演技に見るべきものは有りますが、「過去の作品群に対し突出するところがないなぁ」というのが正直な感想です。
ギャング映画ファンや、出演役者のファンは御覧下さい。

「柔らかい殻」 ’90英
原題 THE REFLECTING SKIN
監督・脚本 フィリップ・リドリー
撮影 ディック・ポープ
音楽 ニック・ビカット
出演 ヴィゴ・モーティンセン、リンジー・ダンカン、ジェレミー・クーパー
評価 ★★★★☆

<内容>
晴れ上がった空から照りつけるような太陽が燦々と降り注ぐ夏の日。友人のイーブンは死に、父は火柱となり、少年セスは天使を見つけた。

<感想>
世界は永遠に続いていくかもしれない。しかし、自分はイモータル(不死の存在)には成り得ない。いつの日か朽ちていく存在であるということを確認した、あの熱い夏の一日。羽をむしり取られた昆虫に、腹を膨らまされて破裂し、内蔵を散らした蛙の死骸に、タナトスの落とす影を見いだした、あの日。そう、幼年期の終わりは、死の香りを纏って現れた・・・。

この映画を見ると、あの忌まわしい記憶が極彩色の悪夢としてなって甦る。美と醜、生(性)と死が交錯するこの作品は、世界の実像の一端を確実に映し出していると言えるだろう。傑作。しかし、お奨めはしない。

「誘拐」 ’97日
監督 大河原孝夫
脚本 森下直
撮影 木村大作
音楽 服部隆之
出演 渡哲也、永瀬正敏、酒井美紀、榎本明
評価 ★★★☆

<内容>
東昭物産専務、跡宮が誘拐された。犯人は3億円を要求し、運び役には東昭開発監査役の神崎を指定する。更に、受け渡しの現場をTV中継しろという指示を出してきた。
受け渡し場所の指示は次々と代わり、神崎は3億円という重い荷物を背負い、町中を駆けずり廻る。しかし、神崎は力つき、途中で倒れてしまう。
犯人は次の運び人を指定してきた。今度は東昭銀行の山根専務。しかし彼も受け渡しの前に力つきてしまうのだった・・・。

<感想>
この映画は、かなり上質なミステリーです。社会派のテイストもあり、新本格のテイストもありということで、とてもゴージャス。日本映画の脚本の中でも、かなり上に位置するのではないでしょうか?(小説としては中の上かな?)
特に、巧みに張られた伏線が、物語終盤の犯人と主人公の対決シーンにおいて収束する様は、「お見事」の一言です。
久々に、どなたにでも勧められる日本映画です。御覧になってみては?

「ゆかいなブレディー一家 我が家がイチバン」
原題 THE BRADY BUNCH MOVIE
監督 ベティ・トーマス
脚本 ローライス・イリウェニー、リック・コップ、ボニー&テリー・ターナー
撮影 マック・エールバーグ
音楽 ガイ・ムーン
評価 ★★★

<内容>
60~70年代に放映されていたホーム・コメディ「ゆかいなブレディー一家」が現代に帰ってきた。一家の設定はそのままで、周りの世界は90年代・・・。

<感想>
「LOVE&PEACE」と能天気に語る輩は大嫌いなんだけれど、この一家は別。人工芝を本物と芝と同一視し、休日には麻で出来た袋の中に下半身を押し込んでレースをする。そして、隙あらば合唱&踊りを始めるイカレ具合。お気に入りは無給で働いていると言う噂の家政婦さん。下らない駄洒落の連発に、もう大爆笑。他人の迷惑省みず、ゴーイング・マイ・ウェイな彼等の生き方に、困惑するのは周りの人ばかり・・・・。
かなり壊れた映画だけれど、近年の(B級)コメディー映画の中では傑作の部類に属すると思います。

「ユージュアル・サスペクツ」 ’95米
原題 THE USUAL SUSPECTS
監督 ブライアン・シンガー
脚本 クリストファー・マックァリー
撮影 ニュートン・トーマス・サイゲル
音楽 ジョン・オットマン
評価 ★★★

<内容>
現金輸送車強奪の容疑で逮捕された5人の男達。間もなく、証拠不十分の為に釈放された。各々異なる犯罪歴を持つ彼等だが、金が必要なことで全員一致。一人の提案から協力して仕事を決行する。何の問題も無く仕事は済み、5人は手にした宝石類を換金すべくLAへと向かう。しかし、そこで待っていたのはカイザー・ソゼという伝説のギャングからの仕事の依頼を携えた使者。申し出を断った者の末路を知る彼等は、躊躇しつつも依頼を引き受ける。だが、それは彼等の破滅への一歩に他なら無かった・・・。

<評価>
すんません。開始30分程で結末が見えてしまい、ちっとも楽しめませんでした。推理小説を読んでいても、たまに同じような事があるんですよ。俺ならこうするなという展開通りに、話が寸分の狂いもなく進んでいくことが。そうなると、なーんだって感じでちっとも面白く感じ無くなってしまいまして・・・。
とはいえ、面白いと思います。一緒に見たのが「面白い!」って興奮してたから