き、汚いです…
いまどきCRTを使っているご家庭は少ないと思うけれど、お兄さんからのワンポイント講座だ。CRTの表面を無水エタノールで拭いてはいけないぞ!表面の帯電防止コートが剥がれてしまうからね。このコートは低反射フィルターも兼ねていることがあるから、このコートが削れると、そこだけ明るくなってしまい、画面がとても見にくく(そして醜く)なってしまうぞ!要注意だ…。
い、痛いです…
EIZO T731 2008年5月永眠 享年5歳 遺影だと悲しいのでちょっとデコレート |
このへまをしでかしたのが半年ほど前、それなりに良いモニターだったので、だましだまし使っていました。しかし、今度はCRTの電源を点けた直後や、待機モードからの復帰時に画面上に火花放電のようなものが発生するようになりました。CRTの表面を触ると痛い。静電気のパチッをもうちょっと強くしたような電気ショック。とても強い痛みを感じます。なにより発火するんじゃないかと怖い。過電流対策用のコンデンサあたりが死んでいる気がします。もう、ここまでくると駄目ですね。5年弱ほぼ毎日利用してきましたが、寿命です。しかし、なんとといいますか、寿命でCRT使うのをやめるのって初めてですよ。これまではモニターをより大きなサイズに買い換えるので利用をやめるというパターンでしたから…。
脱アナログモニター
さて、次に使うモニターはどうしようかということなんですが、もう現状でCRTを入手するのは困難な状況となっています。中古か、新品でも手に入る物は劣化品ばかり。PC用モニターの主流はすでに液晶に置き換わっています。しかし、このところ出費がかさんでおり、今は結構金穴。予算は4万ぐらいまで。となると、色再現性の高い10万オーバーの液晶パネルの購入はもう購入対象から外れます。幸い、DTPのように色の再現性に高いレベルが求められるようなことはしていません。一般的Web制作の場合、AdobeRGBではなく、sRGB対応レベルで十分です(印刷物と違い、表示される環境は千差万別ですから)。IPSやVAパネルで安いのあれば欲しいのですが、購入資金内で買える液晶モニターではその主の製品はありません。最近主流のワイドパネルにおいては超高級モデルを除き、ほぼTNパネルで占められています。また、友人宅や出先、店頭などで技術革新によりワイドTNパネルのレベルがそれなりに上がってきていることも分かっています。ということで、必然的にTNパネルなワイド液晶を購入することにしました。
さて、液晶モニターを購入することに決めましたが、何を買うのか考える前に、欲しい機能を考えてみました。
- 画面解像度
最低でもWSXGA+(1680x1050)は欲しい。欲を言うとWUXGA(1920x1200)。 - モニターサイズ
最低でも20インチ。出来れば22インチ。本音は24インチだけれど、今のPCデスクには置けないと思われ…。 - ノングレアパネル
低反射フィルターを装着したグレア(光沢)パネルは見た目は綺麗で動画などの再生が主目的ならば良いのですが、一日中付き合う相棒としては辛い。 - 二系統以上の入力端子
アナログ入力は無くても良いので、DVI-Dと出来ればHDMIの二系統が欲しい。 - HDCP対応
出力データを暗号化する規格。出力側(PCやゲーム機、HDRecなど)と入力側(モニター)が共に対応していないと駄目。
現状のPC環境ではあまり意味がないけれど、一応今後のことを考えると必要かなと。 - アスペクト比固定
CRTなどは4:3(SXGAは5:4)の縦横比ですが、液晶モニターは16:10(民生用のワイドTVは16:9)となります。主にゲームの話になりますが、4:3を前提に作成されたものをフルスクリーン表示した場合、その画面は横に間延びしたものになってしまいます。これを防ぐために、フルスクリーン表示時に左右に黒枠などの余白を付け、4:3で表示する機能。これは無いと困りそうなので必須。 - HDMI入力
DVIの規格をベースに作られたデジタル入出力の規格。映像だけではなく、音声にも対応し、HDCPの規格も内包。端子もUSBのように抜き差ししやすいようになっています。主に民生用に利用される規格だと思っていましたが、PC用として主流になるかもしれない状況になってきましたので、これも欲しい。似たような規格でATIなどが推奨するDisplayPortというのもありますが、こちらはもう駄目みたいですね(HDMIのライセンス使用料が高すぎるために考えられた規格。チェーン接続でマルチディスプレイを可能とするなど、良い規格ではありますが…)。HDMIが普及しすぎました。
関係ありませんがTVなどによくついているD端子(1~5まで種類があります)ですが、あれはアナログの入出力規格になります。”D”はデジタルのDではなく、端子の形状がDだからという…。 - 動画再生支援機能(高速な応答速度)
ただでさえキツイ液晶での動画再生機能。無いよりはあった方が良いので、オーバードライブ機能は欲しい。
他にも下記のように欲しい機能があるけれど、上を見ると切りがないので、このへんでとりあえず。
Dot by Dot
拡大縮小せずに入力された画素でそのままの画素で出力する機能。小さい画像サイズをフルスクリーンで拡大表示させた際、上下左右に余白が付いて表示されることになる。最近では液晶モニターも随分と進化してスムージング処理などで拡大処理しても結構綺麗に見られるので不要な機能と思われるかもしれない。しかし、民生機の大半が16:9のアスペクトに対して、PC用液晶モニターは16:10と異なるアスペクトを採用している。よって、民生機をPC用モニターに接続して表示すると、縦に間延びして表示されることになってしまう。とはいえ、現状ではPC接続しか考えていないので、これはあまり重要視しないことに(これを採用したモニターはまだ少なく、高いから…というのが本音)
購入機種の選定
実は、最近劇的に22”ワイド液晶の価格が下がっているので、価格調査を含めて、個人的に色々と調べていました。物欲により購入一歩寸前で迷っていましたが、「まだ(CRTは)大丈夫」と、なんとか我慢していたんです。
で、20”だと特売品が2万円前後、22”は3万前後で特売だと2.5万前後になります。ちなみに24”は3.98万と3万円台にまで落ちたことを強調する機種が結構出てきました。22”で3万以上のものだと、もうちょっとで24”に手が届くわけで、購入した場合、後悔だなんだで自分が許せない気持ちになりそうな予感がします。2万円台で狙っていくことにしました…。(※ 2008年5月の相場)
この特売価格に引っかかってくるものはAcerやBenQ、LG電子、Samsung、グリーンハウスあたり。過剰スペック申告や酷すぎる残像でLG電子は買う気も起きず、同様に韓国メーカーのSamsungも買う気がしない。で、台湾勢のAcer、BenQやグリーンハウスということになります。Acerはアスペクト比固定がありません(※ 2008年5月時でリリースされているモデル)。BenQは希望にそうスペックのものは予算オーバー。グリーンハウスはDVI入力がなく、デジタル入力はHDMIのみということで悩んだけれど、DVI→HDMI変換コネクタ、または変換ケーブルで代用出来ます。という消去法でグリーンハウスのGH-JEF223SHB(黒モデル)に決定しました。価格は税込み¥25,980で送料は無料。
これでメインPCとサブPCの環境がキーボード、モニター、トラックボール、PCケースなど一通り黒色(一部ガンメタリック)で統一されました。サーバはモニター、キーボードがアイボリーでケースはシルバーと黒のツートンなど、ちぐはぐですが…
液晶モニターを発注しましたよ
ゴールデンウイーク(2008年度)なら、もうちょっと安く買えたのになぁ…と思いながらも発注をかけました。NTT-X Storeのナイトセール(夜8時から翌朝の8時まで)です。金曜の夜の発注で土曜に入金。入金確認が月曜で、即発送されて火曜のお昼に到着しました。ついでに、PCとの接続にはアナログケーブルのみの付属となるので、プラネックス製のDVI→HDMI変換ケーブル(2m)をAmazonにて購入(1,680円、送料無料)。
背景は凄いことになっているのでぼかしを入れてあります…。 |
届いたモニターをPCに繋げたところ、予想していたとはいえ視野角の狭さに愕然。真正面からちょっとでも外れると駄目ですね。私は寝転んで下から見上げる姿勢で映画なんかを見ることがあるのですが、これは完全にアウト。上の方は暗くてほとんど見られません。そこで、モニターアームのことが頭をよぎりました。アームで自由に位置や角度を変えられたら…と。
邪念を頭から取り払い、視認によるカラーマッチングを行いました。階調表示はCRTと比べられるような次元ではありませんが、まぁこんなもんでしょう。視野角の狭さを納得すれば価格以上の性能でコストパフォーマンスは良いと思います。CRTは25kgでこれは5.6Kgですから、重量は約1/3。消費電力は110wから(最大で)55wと1/2以下です。室温が2℃ぐらい下がった気がします。いや、本当に。
ファーストインプレッション
一通り扱ってみてこのGH-JEF223SHBで気になったところを少々。(前述した視野角等の話は無し)
[ 気になった点 ]
- 入力の切り替えが一発で出来ない。
メニュー呼び出しや移動、決定などでボタンを5回ほど押す必要がある。 - sRGBモード時に輝度調整機能が使えない
カラー調整やコントラストの調整が出来ないのは良いが、輝度調整が使えないのはどうか?と。DCRモード同様に輝度が90%となり、眩しくて目が潰れます。 - 音声の調整メニューが一発で呼び出せない。
本体にスピーカーが付いているので、システム音の出力に良いかなと使ってみたが、ミュートや音量調整のためのメニューを呼び出すにはボタンを3回雄必要がある。設定には更に複数回。ショートカット用として使えるボタン(決定ボタン)が1つあるのだから、これにこの機能を割り当てて欲しかった。
※ ショートカット用にボタンが一つ空いていると書きましたが、アナログ接続時のAuto-Adjust機能(画面表示位置・ノイズを自動調整)に割り当てられていました。 - スピーカーは内蔵されているが、外部出力用の端子が付いていない。
HDMIケーブルは音声データも流せるので、PS3などを接続した場合音もモニターから出すことが出来る。しかし、その音質はお世辞にも良いとは言えないのでこれを外部スピーカーやヘッドフォンで出力しようとした場合に困る。 - メニューの言語選択が無い
特に困らないとは思うが、メニューは英語表示のみ。 - アナログ接続時の表示が汚い
基本的にHDMIによるデジタル接続が中心になりますが、サブPCの場合はアナログ接続となります。この際、デジタルと比較するば一目瞭然なのですが、フォーカスが甘く、全体的にぼやけた画質となります。ソフトフォーカスが入って、輪郭なのが滲んでいるような感じです。サブPCの利用頻度が上がりデジタル接続したくなった場合には、HDMIセレクターの導入でも考えることにします。
[ 気に入った点 ]
- アスペクト比の切り替え(16:10⇔4:3)が1キーで可能
頻繁に使う機能でも無いけれど、ワンプッシュで切り替えは便利。16:9への切り替えも可能だと最高なんですが…。 - コントラスト・ブライトネス、DCR(コントラスト拡張機能)変更機能が1キーで呼び出し可能
正直、これよりモード変換機能でも点けてくれた方がうれしいかも(テキスト表示や動画用、sRGBなど、いくつかの表示モードを用意して切り替え可能など)
と、こんな感じです。あと、モニターの性能とは関係無いのですが、他に気になった点が一つ。19”モニターにビデオカードの空いたアナログポートで接続し、デュアルモニターとして利用してみました。設定も簡単で、表示も問題無く使えた…と思っていたのですが、この機能を使ってビデオカードに負荷のかかるようなことをするとPCがフリーズや強制リセットするようになってしまいました。ファンレスなビデオカードなので、その辺に問題があるのでしょうか?原因は究明していませんが、実用には耐えないので、デュアルモニターの夢は諦めました。画面をとても広く使えるようになるので、とても便利と感激していたのですが…。
PCの接続環境
今回のモニター導入でPC周りの接続環境が変わりました(ネット接続は除く)。備忘録も兼ねて作図化してみました。
利用しているKVMスイッチ(PCすいっちなDX)はアナログのビデオ入力にのみ対応なので、キーボードとマウスの切り替え機能のみ利用することになりました。最近はSubPCを起動する機会も減ったので、KVMスイッチも退役させるかなぁと考えています。DVI対応のKVMスイッチに買い換えるまでもないしなぁと。
とりあえずのまとめ
次回、モニターアーム購入編に続くわけですが、とりあえずここまででの総評。
やはり視野角度は気にかかります。
(左上)正面から撮影 (右上)左サイドから撮影 (左下)見上げるように撮影 自前の画像を表示させての撮影。視認とはことなりますが、雰囲気は掴めるかな。 |
画質に関しては、言葉より写真ですね。真正面以外では色変化以前に輝度変化が激しくなります。このへんの視野角問題に対処するためにも次回モニターアーム導入編に続きます。
CPU | Athlon64 x2 4200+(2.2GHz) |
---|---|
Mother Board | Asus A8V(K8T800Pro) |
Memory | 2G(1G+1G) |
Video | ATI Radeon9600 (128M) |
Capture | Buffalo MV5DX/PCI |
HDD | Segate ST3160021A(160GB) Hitachi 7K250 HDS722512VLAT20(IDE,120G) Segate ST380021A(IDE,80G) WesternDigital WD2500JB 250G(IDE) |
DVD±RW | Optiarc AD-7170S-BK |
Sound | On Board(Realtek ALC850) |
ATA | Promise Ultra133 TX2 |
ether | GH-ELG32B(1000BASE-T) |
本体ケース | Sunbeamtech Freezing Storm-BK |
Power | 玄人志向 KRPW-V560W(560w) |
Keyboard | Filco FKB91JP |
Trackball | Logitech TrackMan Wheel |
ルーター | Aterm BL170HV |
タブレット | WACOM ArtPadⅡ |
スキャナー | Canon N656U(600dpi) |
Monitor | Green House GH-JEF223SHB(22" WSXGA+,HDMI) |
OS | WindowsXP Professional SP2 |
CPU | Pentium4 2.4c(2.4Ghz) |
---|---|
Mother Board | GIGA-BYTE GA-8IPE1000Pro(i865PE) |
Memory | 1G(512M+512M) |
Video | ATI Radeon9600 (128M) |
Capture | NEC SmartVision HG/V |
HDD | 日立 HDS721680 80G(IDE) 日立 HDS72808 80G(IDE) WesternDigital WD500AAKS 500G(S-ATA) Maxtor 4R120L0 120G(IDE) |
DVD±RW | Optiarc AD-7170S-BK(S-ATA) |
Sound | Creative SoundBlaster128 |
ATA | 玄人志向 ATA133RAIDPCI |
ether | 玄人志向 GBE-PCI2(1000BASE-T) |
本体ケース | Celsus WN-600BK |
Power | Nextwave Silent King2 HK400-13BP-2(400W) |
Keyboard | NEC CMQ-5C03L B |
Trackball | Logitech TrackMan Wheel |
Monitor | e-yama 19AC1 |
OS | WindowsXP Professional SP2 |
CPU | Intel CeleronD 2.66Ghz |
---|---|
ベアボーン | Windy Tipo800i AP |
Mother Board | A-OPEN UX4SG-1394(i865G) |
Memory | 1G(512M+512M) |
Video | ATI Radeon9550(128M) |
Capture | Canopus MTU-2400F (USB) |
HDD | Segate 200G(IDE) |
DVD±RW | NEC ND-3520A(Rx16,RWx8) |
Sound | on Board |
ether | on Board(Broadcom BCM5702(1000BASE-T)) |
Keyboard | Filco FKB91JP |
Trackball | Logitech TrackMan Wheel |
Monitor | Green House GH-JEF223SHB(22" WSXGA+,D-Sub) |
OS | WindowsXP Home SP2 |