プロローグ
マイルールとして、デスクトップPC(Windows)は2台までと決めていた。スペース的な問題ではなく、それ以上持っていても使い道が思い浮かばなかったからだ。そこでPCは常に2台までに抑え、内部のパーツをちょこちょこ入れ替えては、使い回してきた。
2003年の秋口、ケースから新調したPCを組み上げた。そこで余剰となったPCの内、ミドルケースの方を妹に進呈した。新規に製作したPCには格安で入手したNEC社のTVチューナーカードSmartVision HG/Vを挿し、これまでメインのPCを録画に使うというとても危険なことをしていたのだけれど、この役をこいつに割り当てた。安く仕上げたのだが、PCのスペックはメインより格段に上で、録画したMPEG2のファイルをDIVXやWMV9な動画ファイルに変換するスピードは倍以上となった。
CPUのスピードが早くなってくると、これまで使うのをためらっていた処理の重いフィルターを使って更なる画質の向上をはかりたくなってくる。結果、これまでと変換にかかる時間はあまりかわらなくなってしまった。思い返せば、この辺の時期から手段としての動画変換が、動画を変換するという行為そのものが目的へとすり替わり始めた気がする。そして、動画変換(エンコード)の泥沼化が始まったのだろう。
暴走は続くよ
動画変換を始めてから1年以上経ち、その作業は完全に日々のルーチンワークとなってしまった。また、動画変換中はほぼPCを占有されるわけで、これがサブPCの処理だけで収まるなら良いのだけれど、メインPCまで導入するに到っては、本業に支障をきたすという本末転倒さ。このへんで動画変換の泥沼から足を洗えば良いのだけれど、半ば中毒。変換のためにPCのスペックを上げようかと画策する始末。我がことながら、洒落にならない駄目さ加減。
で、そんな駄目な欲望を胸に抱いていたわけだが、中間決算期の安売りにて、高級PCケースメーカー、ソルダム(星野金属)のキューブ型ベアボーン(ケース内にマザーボードなどが既に付けられた常態で売られている半製品)が通常の半値以下(購入価格は2万3千円)で売られているという情報を入手した。秋葉原で働く友人に連絡を取り、物を抑えて貰った(友人は私の分も含めて3台買ったとか)。なんとなく欲しかったキューブ型の、一度は使ってみたかった星野金属のPCケースなもんで、つい魔が差してしまっての衝動買いというわけだ。
購入後冷静になって良く考えてみると、ケースとマザーで2万3千円って、それほどお買い得ではない。というより、格安のケースと出物のマザーの組み合わせなら1万円程度で買えそうな気がする。普通に売っているキューブも2万円前後で買えたりするわけで、格安で購入したはずが、なんだか損をしたような気分になるから不思議だ。とはいえ、元は5万円以上した製品なわけで、見た目の高級感と、作りの良さもあって、本当に損をしたわけではないのだけれど(組み立て後、ケース底部のメッキ塗装がボロボロと剥がれ落ち、なんだか悲しくなりはじていたりして)。
ケースとマザーはあるけれど、他のパーツを調達しなくてはいけない。Pentium4にしようかとも思ったけれど、あまりこれに投資をすると後悔するような気がした。よって、CPUはCeleronを選択した。丁度付き合いのある会社が最新のCeleronDを使ったPCを購入した。試用してみると、これが案外良い。CeleronDはこれまでリリースされていたCeleronと異なりキャッシュメモリーは2倍の256Kとなり、初期のPentium4と同じになった(現在のPentium4は最大で2Mになりますが)。また、プレスコットコアなので拡張命令SSE3にも対応している。SSE3は対応アプリが少ない現状ではあまり意味が無いが、キャッシュメモリーの倍増はレスポンスの高速化に役立っているようだ。値段も1万以下からあるのでこれに決めた。メモリーは友人から256Mを2枚無償で提供して貰い、ハードディスクはシーゲートの200Gを新規購入した(店頭ではS-ATAなモデルを頼んだのだが、家に帰って開封するとパラレルATAなハードディスクだったという落ちがついた。交換に行くのも面倒なので、そのまま使ったけれど、、、)。
光学ドライブは使っていなかったメインのDVD-ROMを外し、これを使うことにした。ビデオは取りあえずチップセット内蔵のものを使うことにした。
出費も続くよ、どこまでも、、、
キューブは省スペースなため組み立てにくそうだと思っていたが、予想外に作りやすかった。しかし、CPUファン装着時に無理に力を入れてしまったのか、固定用のプラスチックで出来た梃子を壊してしまった。しかたなく、新らしいCPUファンを購入することになった。キューブは内部スペースにあまり余裕が無いので背の低いものを選ぶ必要があった。選択肢はあまりない。そんな中絞り込んだ候補は二つ。COOLERMASTERのCyprum103 ver2とSPEEZEのDOMANI。どちらも熱の伝導効率が高い銅製フィンを使ったもので、ファンの回転速度はCyprumの方が速い。ファンを含めた高さはDOMANIの方が低く、値段も安かったのでDOMANIを選択した。これが結構良い選択だったらしく、高負荷時でもそれほどファンが五月蠅くないという効果をもたらした。更に、CeleronDは低電圧耐性が高いということで、CPUコアへ与える電圧を通常は1.4Vのところ、1.125Vにまで下圧した。動作が不安定になるということもなく、発熱量も大幅に減った。CPUファンも事務処理レベルな作業では回転数が抑えめで、無音に近い(さすがに動画変換時はフル回転に近くなるけれど、それでもCPU温度は50℃を少し超える程度だ(室温は30℃前後で)。これまで何台もPCを組み立てきたが、このキューブは一番静かだといえるだろう。
CPU切り替え機も買うのか、、
現在、部屋にあるモニターは19”と17”の2台。17”の方は入力が2系統あるので、これにサブPCとマックを繋げていた。今回組み上げたキューブはマックを外し、17”のモニターに繋げていた。マックの方はほとんど使っていないので、これでも良いかなと思ったのだが、キーボード、マウス(トラックボールだけど)も1組用意することになった。おかげで、デスク周りにはPC用のキーボード&マウスが3セット、マック用が1セットと洒落に成らない状況になった。マックは邪魔にならないところにしまい込んであるので問題無い。困るのはPC用の3セットということになる。この数をなんとか減らしたい。LAN上のキーボードを1組の入力機器で制御する「どこドア」なんていうソフトもあるけれど、19”のモニターも複数のPCで共有したいと考えた。そこでCPU切り替え機(KVMスイッチなんて呼ぶことも)を導入することにした。
以前から何度かCPU切り替え機の導入は検討していたのだけれど、価格の高さ(3万以上)がネックとなり躊躇していた。しかし、最近では色々と安いものが出回っているようだ。そこで、色々と情報を集めてみることにした。というところで次回につづく、、、<いや、出費とトラブルはこれからが本番ということで、長くなりますから、、、
CPU | Pentium4c 1.6Ghz |
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Mother Board | Elite P4IBAS |
Memory | 768M(128+128+512) |
Video | ATI Radeon9600 (128M) |
Capture | Pixela PIX-MPTV/P1W |
HDD | Segate 80G(IDE) Maxtor 40G(IDE) Maxtor 160G(IDE) |
DVD-ROM | Panasonic(x2) |
DVD-RW | TEAC(Rx4,RWx2) |
Sound | Creative Vibra128 |
ATA | Promise Ultra133 TX2 |
ether | INTEL Pro/1000 MT Desktop Adapter(1000BASE-T) |
FDD | TEAC 2mode |
本体ケース | TT-600(フルタワー) |
Power | TORICA PW-370NDF(370W) |
Keyboard | Filco FKB91JU |
Trackball | Microsoft Trackball Optical |
ルーター | BLR3-TX4 |
タブレット | WACOM ArtPadⅡ |
スキャナー | Canon N656U(600dpi) |
Monitor | Nanao Flex Scan T731 |
OS | WindowsXP Professional |
CPU | AMD AthlonXP 2500+ |
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Mother Board | IWill K7S3-N |
Memory | 1G(512+512) |
Video | ATI Radeon9600(128M) |
Capture | NEC SmatVision HG/V |
HDD | Fujitu 40G(IDE) IBM 40G(IDE) Maxtor 120G(IDE) |
CD-RW | Plextor PX-W1610TA/BS |
Sound | on Board(Realtek ALC650) |
ATA | 玄人志向 ATA133RAIDPCI |
ether | Greenhouse GH-ELG32B(BCM5705WKFB(100BASE-T)) |
本体ケース | Celsus WN-600BK |
Power | Nextwave Silent King2 HK400-13BP-2(400W) |
Keyboard | KINESIS MAXIM KB200PC |
Printer | CANON LBP-1110 |
Monitor | TOTOKU CV711R |
OS | Windows2000 |
CPU | Intel CeleronD 2.66Ghz |
---|---|
Mother Board | IWill K7S3-N |
Memory | 512M(256+256) |
Video | ATI Radeon9550(128M) |
Capture | Canopus MTU-2400F |
HDD | Segate 200G(IDE) |
DVD±RW | NEC ND-3520A(Rx16,RWx8) |
Sound | on Board |
ether | on Board(Broadcom BCM5702(1000BASE-T)) |
本体ケース | TQ-700mk-II |
Keyboard | KINESIS MAXIM KB200PC |
Printer | CANON LBP-1110 |
Monitor | TOTOKU CV711R |
OS | Windows2000 |